ウルトラマンエース第13話「死刑!ウルトラ五兄弟」・第14話「銀河に散った5つの星」に登場。
頭部に射出可能な剣状の角・左腕には大カマ・右腕にはカギ付きのムチと全身に武器をまとった超獣、それがバラバなのです。
ヤプールによる偽のウルトラサインでゴルゴダ星に呼び出されてしまったウルトラ4兄弟とエース。エースのいない地球で街を破壊するバラバ。ヤプールは叫びます。「放射能の雨に守られた超獣バラバは、負けるはずがない!」
ウルトラ兄弟の処刑場として設定されたゴルゴダ星。この名前はイエス・キリストの処刑された「ゴルゴダの丘」からとられていることは皆さんご存知のことと思います。聖書によれば、時の総督ピラトが民衆に対し、イエスと死刑囚の両名、どちらを処刑すべきか問います。民衆は総督の予想に反し、死刑囚を助けイエスを十字架に架けろと要求します。このとき助けられた囚人の名が「バラバ」なのです。
神の存在とも言えるウルトラ兄弟たちのかわりに生き残るもの、それが超獣バラバなのだとの意味がこめられているのかも知れません。
兄弟のエネルギーにより、なんとか地球にたどり着いたエースはバラバとの死闘が待っていました。だが4兄弟を人質としてとられているエースは抵抗できず、バラバの剣があたかも十字架のようにエースを倒します。
しか~し、リベンジ戦においては決して負けないのがウルトラのセオリー、エースはバラバの放った頭部の剣を投げ返し、それがバラバの胸部に突き刺さります。これが「バラバ剣返し」、なんと名前までついているエースの技のひとつです。って、バラバ以外には使えん技やろ~。さらに、エースの一撃で両目が飛び出してしまったり、大カマも奪われて最後は首を切断されてしまうバラバ。かなり悲惨です。
バラバはアゲハ蝶の幼虫がモチーフだったとか。いったいどこが?と誰もが突っ込みたくなりますが、飛び出した目は幼虫の頭部からにゅっと飛び出すあの臭くて黄色い突起物に似ていなくもない?。しかし過剰ともいえる装飾やずっしりとしたフォルムは超獣を代表する1体であることに間違いはありません。そして放射能の雨の中で暴れまくるバラバの姿は文句なくかっこイイッ!あのまま放射能の雨が降り続けていたら、エースに負けることなどなかったのでは?そう思わせる存在感がバラバにはあるのです。
制作第14話 「銀河に散った5つの星 -殺し屋超獣バラバ 異次元超人エースキラー登場-」
1972年7月7日放送(放映第14話)
脚本 市川森一 監督 吉野安雄 特殊技術 佐川和夫
殺し屋超獣バラバ
身長 75m 体重 8万5千t
何故か今回は放射能の雨は無し。(おそらく本編で雨がどうしても降らなかった為)
エースに取られた刃物で首を切られてしまう。
異次元超人エースキラー
身長 40m 体重 4万3千t
ヤプールが作り出した超人。ゾフィのM87光線、初代マンのスペシウム光線、
セブンのエメリウム光線、ウルトラマン二世のウルトラブレスレットを備える最強の敵。
エースを圧倒するが、ウルトラ5兄弟の合体技スペースQで倒される。
名前の意味は「エースを殺す者」。
超人ロボットエースロボット
身長 40m 体重 4万5千t
ヤプールが「エースの1人や2人作り出す事は屁でもない」として作った。
それならエースロボットを複数作って送り込めば良いものを・・・。それとも、ただのハッタリか?
エースキラーの実験体としてウルトラ兄弟の技を次々に受け、最後はM87光線で倒されてしまう。
ウルトラ兄弟
十字架に磔にされ、エースキラーにそれぞれのエネルギーと武器を奪われる。
しかし、最後の希望スペースQを使う。
物語
ウルトラ兄弟がゴルゴダ星で捕らわれているなか、TACの高倉司令官はゴルゴダ星爆破を決定する。
その決定に異議を唱える星司だが・・・。
感想
今回、星司はウルトラ兄弟の出身をM87星雲と言っている。誤植でウルトラマンの出身が
現在のM78星雲になった話は有名だが、さらに間違う事で本来の出身に戻るとは皮肉な話。
その為、ゾフィの必殺技がM78光線でなく、M87光線になってしまった。
スタッフは誰も不思議に思わなかったのだろうか?(それとも確信犯?)
TACの人工太陽光線で復活する星司と夕子。他の隊員にも効果はあるのだろうか?
南太平洋上にある国際本部からやって来た高倉司令官。
TACの本部はニューヨークだったのではないだろうか?
様々な組織の中枢があるニューヨークが狙われたら大変なので移転したのだろうか?
高倉司令官のゴルゴダ星爆破はそれ程間違ってはいない。
今まで地球の危機を幾度となく救ってくれたウルトラ兄弟を犠牲にする事は問題あるが、
TACの使命は地球の平和を守る事。それにヤプールの位置が判明していた事は過去に無かった。
この機会を逃す手は無い。高倉司令官の言うとおり、多少の犠牲も止むを得ないだろう。
ただし、自分に意見したからと、あてつけに星司をパイロットに指名するのはどうだろうか?
地球の運命がかかっているのだぞ?
竜隊長や山中隊員が言うように、ここは経験年数が豊富なベテランを行かせるべき。
山中隊員に「やな奴」と言われても仕方が無い。
その山中隊員。星司の替わりに危険なパイロット役を引き受けようとする場面が格好良い。
普段は口うるさいものの、いざとなったら頼りになる素敵な先輩だ。
超光速ミサイルNo.7。「変身超獣の謎を追え!」に登場した新型ロケットエンジンの発展型か?
今野隊員のロケット工学のオーソリティと言う設定は今回も使われなかった。
星司はゴルゴダ星もヤプールに支配されているだけで他の住人もいると言っていたが、
その事は詳しく触れられず、結局、ゴルゴダ星は爆破されてしまった。
星司はウルトラ兄弟を自分の兄弟ではなくエースの兄弟と言っている。
この時点では、まだ星司とエースの人格は明確に区別されている。
「TAC隊員の命を預かっているのは私だ」として、高倉司令官を殴る竜隊長はカッコよすぎ!
上司に手を上げた隊長は他にいなかった。
有名なモニター越しのウルトラタッチ。エースの神秘性を一気に高めた名場面。
エースキラーは今までに無かった敵でかなり格好良い!
一回きりの登場なのは勿体無かったので、「コスモス」のカオスウルトラマンのように何度か出てほしかった。
エースキラーが放ったウルトラブレスレットを弾き返すエース。
これ以降、ウルトラマン二世はウルトラブレスレットを付けなくなるが、
ドッキドキさんがBBSで述べていたように、この時、ウルトラブレスレットを無くしてしまったのかもしれない。
(すぐにゴルゴダ星が爆破されちゃったし)
ウルトラシリーズ初の合体技スペースQ炸裂! ところで、絶対零度でエネルギーを失い、
ウルトラチャージでエースに残されたエネルギーを分け、エースキラーにエネルギーを奪われながらも、
まだスペースQを使うだけのエネルギーが残っていたとは、しぶとすぎるぞ、ウルトラ兄弟!
少年の声援をエネルギーホールに受け、見事バラバを倒すエース。
「A」では子供達の声援は太陽エネルギーと同等の力を持つようだ。
かつて無い大規模な作戦も失敗に終わってしまったヤプール。
今回で形勢は逆転し、ヤプール側が劣勢にまわった。
これ以降、ヤプールはどんどん追い詰められていく・・・。
放映日が星司と夕子の誕生日でもある七夕の為、牽牛と織姫の話が出る。
夕子の言うとおり、2人の関係は一体何なのだろうか? 単純な恋人とも違う気がするし・・・。難しい。
やがて2人は牽牛、織姫と同じく離れ離れになってしまうのだが・・・。
今回は田口氏と市川氏の合作。前編は田口氏、後編は市川氏がクレジットされているが、
両者の方向性が違う為、内容が浮いてしまった部分がある。
本作をもって市川氏は「A」から降板してしまう。(終盤に復帰するが)
様々な理由があったのだろうが、メインライターである以上、続けるのがプロだと思う。
「帰マン」も路線変更があったが、上原氏はシリーズ全般に関わっていた。
「A」も市川氏がシリーズ全般に関わっていたら、現在より評価が高くなっていたと思う。
市川氏なら、それらの障害を乗り越えるぐらいの実力があったと思うのだが・・・。
市川氏だけではなく、円谷プロや橋本プロデューサーにも責任がある。
市川氏をメインライターにしたと言う事は、市川氏に「A」を任せたと言う事。
それをわずか1クールで降板させてしまうのはどうだろうか?
「私達は、一体何なのかしら・・・」
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